大日方欣一企画「影像2013展」に出品します。
大日方欣一企画「影像2013展」@世田谷美術館区民ギャラリーに出品します。
「影像2013展 趣旨」
本展は、2013年の日本という社会的・文化的条件のもと、各々独自の視点から「イメージ=影像」とは何か?という関心を追求し、注目すべき表現活動を展開している写真家、アーティスト15名が参加し、それぞれが提示する最新作どうしの間に、どのような共鳴、相互干渉のダイナミズムを喚び起こしうるか、どんな「今」がそこに浮かび上がってくるのかを見ようとするグループ展の試みです。
タイトルに掲げる「影像」("写真"や"映像"とは幾分異なるニュアンスをもつ)は、かつて詩人・批評家の瀧口修造や、瀧口が命名したインターメディアの前衛芸術グループ「実験工房」のアーティストたちによって新しい思考をきりひらくキーワードとして用いられた概念でもあります。今年、1950年代を中心とした実験工房の活動をたどる、国内公共美術館としては初の本格的回顧展が実現(11月より世田谷美術館本館へ巡回)したこの機会をとらえ、瀧口や実験工房へのオマージュという意図をこめつつ、本展において「影像」表現の可能性を探りなおしてみたいと思います。
本展は、実験工房及びその主要メンバーの北代省三、大辻清司について近年研究を続けてきた大日方欣一(フォトアーキビスト)により構想されたものであり、世代も作風も幅広い15名(正確には14名と1グループ)の参加者はいずれも、大日方がこれまでさまざまな活動をつうじて出会い、大きな関心を寄せてきた作者たちです。次の4つのセクションにより、展示は構成されます。
1:影像が発生する起源の場所/原理へ遡行していく試み
(潮田登久子、小平雅尋、赤土翔一)
2:シンプルにある一つの視角を選び、そこからのアプローチを
継起・反復し、ずれとして影像を生成させること
(湊雅博、田山湖雪、宇田川俊之、白井晴幸)
3:まなざしを成立させる座標軸を、
やわらかく非決定なゆらぎの状態に置き続けること
(行竹亮太、廣瀬育子、下平竜矢、斎藤さだむ)
4:影像を周回させること、地理的な配置・積層をつうじて考えること
(平松伸吾、松本美枝子、ミウラカズト、チーム大辻プロジェクト)